たとえ亠運賃が100倍でも頼む荷主はいる!

軽貨物運送業者にとって、お客様つまり発注者である荷主というのは、トラブルが起きたときに最悪のケースを想定し、直納でかかる運賃との金額をテンビンにかけて考えます。すると、荷主からみて顧客をこれ以上怒らせたらまずいとなりますから、いくら運賃がかかってもかまわないから何とかしたい!というニーズが発生するのです。

必死な荷物は、運賃が高くても早く顧客の指定先に届けたい

このように”必死な荷物”のケースにあたる場合には、たとえ運賃が高かったとしてても、いち早く顧客の指定先に届けることによってトラブルを鎮めたいという切迫した事情の方が強いので、依頼者は荷物1個当たり換算での運賃コストなどを理由に断りはしないのです。例えば、宅配便なら1000円程度の運賃で送れる荷物が、軽貨物運送が直行で走って届ける場合だと10万円と約100倍もの運賃です!それでも、法人客の担当者は「お願いします」と言い出します。なぜなら、彼らにはそれ以上に解決すべきトラブルを抱えているからで、積載効率が悪くて高い運賃を承知の上であえて依頼するお客さんがいる本当の理由はこれなのです。日本の商慣行として、受注した側には「納期を厳守しなければならない」「信用や将来の取引見込みを重視する」という傾向があります。この商慣行を破っては取引先から干されてしまう。それを嫌うのです。

高速道路を長距離走る軽トラック運送業の謎を明かしましょう

軽貨物運送業に転がり込んでくる訳あり荷物の正体について、少し事情が見えてきたかと思いますが、例えば、クロネコヤマトの10トントラックが高速道路を走っているのをよく見かけることは皆さんもあるでしょう。しかし家に配達に来るクロネコヤマトの小さい方のトラックは高速では見かけません。しかし赤帽をはじめ街中で見かける軽トラックは、なぜか高速をスイスイ走っています。ヤマト運輸の小さい方のトラックは高速を走っていないのに、軽トラックの運送業は高速道路で見かける。どうして?と疑問に思った人も多いでしょう。例えば、東京の自宅から大阪の親戚の家まで、荷物を宅配便で運賃1個700円程度で運んでもらうことはよくあります。これと同じように東京から大阪まで軽トラックの軽貨物運送業に頼むとどうなるでしょうか?
 東京から大阪までの走行距離は約500km。軽トラックの燃費が1リッター当たり10キロ走って往復で100リットルとすれば、約1万円のガソリン代がかかります。この他に往復の高速料金が約1万7000円かかります。つまり、軽トラで大阪まで行って東京へ帰ってくるだけで、人件費以外に約2万7000円のコストがかかるわけです。従って軽貨物の運送屋が東京~大阪間を配達する仕事は1個1000円では成り立ちませんが、しかし東名高速道路で軽トラックを見かけるのも事実で、ということは、宅配便よりもはるかに高い運賃を承知の上で、軽運送業を使いたい顧客がいるということです。それが高速道路をかっ飛んで走るあの軽トラックがその証しなのです。