マスプロ配送のミスにつけこめ

大手宅配業者の仕分現場では、コンピュータによる作業支援が進んでいます。しかし、コンピュータは作業の効率を高める道具であって、作業の品質を高める道具ではありませんから、けっして100%完璧とは言い切れません。つまり、裏返すとその作業上には人手が入るプロセスでは、そのどこかで仕分けだとか届け先とったものの割り振りにミスが発生することがあります。

大阪行きの荷物が仙台に送られたら?

大都市ターミナルの仕分け工程では、例えば、大阪行きや福岡行き、仙台行きといったように、どんどん荷物がまとめられていきます。そして、だいたい100個くらいの荷物が揃ったらコンテナかごへ取りまとめるということをしています。このコンテナかごは、作業が進むごとに1本、2本と数えていきますが、これらが約18本揃ったら、ー台の大型トラックに積載して出発するのです。ところで、例えば仕分け担当者が大阪行きの荷物1個を、間違えて仙台行きの荷物に入れてしまったらどうなるでしょうか?大阪に配達されるべき荷物が、実際には仙台のターミナルに届けられててしまうということが起こります。もしこうした事態が発生したら、この間違えた荷物を一瞬でも早く大阪に届けなければなりません。

緊急事態の場合に、軽貨物運送業が力を発揮する

こういう、切羽詰った自分の会社のシステムに載らないような緊急事態の場合に、軽貨物運送業が力を発揮する場面となるのです。もし一個でも荷物が間違って紛れていたら、直行で正しい届け先へ届ける仕事が依頼されるのです。例えば、この仙台発大阪行きの仕事の場合、軽貨物自動車運送業がもらう運賃は大体14万円くらいです。もし仮に、同じ仕事を大手宅配業者が行ったら料金は1個約1000円ですが、軽貨物自動車運送業への報酬は14万円。大手宅配業者からしてみれば大赤字です。しかし大手の宅配業者はお互い厳しい競争をしていますから、お届け期日に指定どおり配送できないと信用問題となります。だから赤字を承知のうえで軽貨物運送業に仕事を依頼してくるのです。

軽貨物運送業は何と言っても効率が第一!

前回のように、スポットの個人のお客様を専門に配達する仕事というのは、いつ発生するか分からない不安定さと、小さな荷物を近距離に運ぶことの運賃の安さとで、軽貨物自動車運送事業の経営としてはビジネスになりません。人に優しい微笑ましい仕事は美しいですが、優しいだけでは事業は成り立たないのです。

優しさだけでは運送業の売上を産んではくれない

このような軽貨物運送仲間の廃業を次々と見てきた私は、彼らの正反対のやり方を採用することにしました。具体的には、個人客ではなく法人客をターゲットにし、小さな荷物を近距離に運ぶのではなく大きな荷物を遠距離に運ぶようにすることです。このように、中距離や長距離への配達依頼ばかりをしてくれる法人のお客様にターゲットを絞るようにすると、反対にいつも出入りしている顔馴染みの軽貨物運送屋さんということで、様々な運送ニーズが発生すると、すぐに電話をくれて相談されるようになったのです。いくら会社や法人といっても最終的に対応するのは人ということですね。これで高単価で安定した売上を計上できるようになりました。よく訊かれるのですが、この成功のコツというのは、いつの間にか仕事を受注する技術が自然と身につくようになった感じです。

個人のお客様も無碍に断らず新人に任せて運んでもらう

こうなると、もう目先の数千円の運賃で何とかいう個人客は、お客様には大変失礼かもしれませんが、もう相手にすることはありません。とはいえ、こうしたお客様も無碍に断ることはせず、自分を慕ってくる新人たちに任せて運んでもらうようにすれば、お客様も喜ぶし新人にも仕事を世話できるし、自分も紹介料が入るしで三方良しです。

軽トラックの運送業も1年間で1000万円の売上

一方、私は4万円~10万円の客単価レンジにターゲットを設定して法人顧客の案件獲得に集中します。なぜなら1年は365日あり、法人の顧客相手にI件10万円の配達を年間100回受注すれば、売上は1000万円になりますし、もしこれが200回なら2000万円となります。こうして計算ができるようになるのです。実際、この軽貨物での売上目標の達成は、中距離や長距離の配達を依頼してくれる企業の法人顧客を固定客として掴むことができれば、不可能な数字ではありません。傍からみて何をしているかよく分からないような軽トラックの運送業でも、1年間で1000万円以上を売上ているのです。

助手席にのるような小さい荷物を運ぶだけで10万円Get!!

軽貨物運送業では、後ろの荷台にたくさんの荷物を最大積載量ギリギリまで積んで走ることがあります。方やその一方で、ほんの僅かな荷物を運ぶだけで10万円以上もらえるような仕事が舞い込んでくることもあるのです。

軽貨物運送の醍醐味

そういうときの荷台は空っぽで、ただ高速道路をスイスイ走っていくだけ。ドライブを楽しんでいるような感覚の仕事で、軽貨物運送の、ある意味醍醐味ともいえるでしょう。これは、某印刷会社からの依頼でした。電話が入ったので、依頼先の印刷会社に行ってみると、出てきたその会社の担当者は「コンビニで販売するのに使うおにぎり用の袋1万枚を、神戸にある食品工場へ至急配達してほしい。1メートル当たり1万円出す」と、私におにぎりのビニール袋が入った小さなダンボールー箱を手渡すのです。そのダンボール箱は、余裕で助手席に載るような大きさでした。

数千万円の損害に比べれば運賃の10万円は安いもの

この会社は、よほど切羽詰っていたのでしょう。「この袋がないとおにぎりが製造できなくなってしまって納品できない。もし納期を破ってしまったら、コンビニから取引停止になってしまう。そんなことになったら、ビニール袋を印刷する自分たちまで取引停止となってしまって、数千万円の損害が発生してしまうんです。それに比べれば運賃の10万円は安いものなんです。とにかく急いで持っていって欲しいんです」と懇願してきました。

軽トラックで東名高速と名神高速をドライブ感覚

だから担当者が「とにかく、ぜひ何とかして欲しい」と必死になるのは当然のことです。確かに荷物は軽いのですが、配達する責任は非常に重い仕事なのです。すかさず軽トラックに乗り込んで、ひたすら東名高速と名神高速を走り続けました。荷物は小さくて軽いですから、クルマは軽快に走ってくれます。ドライブのような感覚です。しかも、たったこれだけの仕事で10万円が入ってくるのですから、配達している最中は楽しかったものです。

印刷会社は軽貨物の優良潜在顧客

なお、こういった印刷物は、いわゆるフィルム(ポリプロピレン=PPともいう)と言われるもので、今回のように「おにぎり」などの食品のパッケージに使われたりするものです。他にも、特殊印刷とか、グラビア印刷などを特徴にした様々な商品があり、納期が厳しいことでも有名ですから、優良潜在顧客として印刷会社は大きなポテンシャルがあるといえます。

キミは軽運送業の弁当配達が天国へ一番近いと知っているか?

仕出し弁当ビジネスをご存じでしょうか?最近の流行言葉では「ケータリング」事業などとも呼ばれていますが、これをしている事業者のビジネスは、主として冠婚葬祭をはじめとし、会社や業界団体などの会議などにも、お弁当やビュッフェを供給したりしています。

軽運送屋にとってケータリング事業者は大切なお客様

じつは、このケータリング事業をしている事業者は、軽貨物運送業にとって大切なお客様である業種のひとつです。なぜならば、仕出し弁当は弁当や食事の量が多く、まとまった量を届ける必要があり、売上・利益ともに大きい収益面で非常に大きく貢献してくれる有難い業種なのです。したがって、一回受注すると、運賃が高めである軽貨物運送を使っても十分に採算がとれるので、コストよりも利便性を優先して使ってくれる会社さんなら長いおつき合いをお願いすることも可能となります。お客様である仕出し弁当屋さんにしてみれば、弁当を注文したお客様から入る金額は決まっているので、個数建てベースで運賃が決まる仕組みの大手宅配便よりも、個数で運賃が上がることなく、距離制で運賃を計算する軽貨物の方が喜んでいただけるのです。したがって、一回の受注で軽運送屋に何ヶ所も配達を任せるケータリング業者の場合なら、軽貨物運送業に対して貸切料金となる1車1万8000円を払っても儲かるそうです。つまり、こういう流通業態をもつ事業者ならば、ソロバンが合えば軽運送のトラックを1日貸切にして使ってくれます。

軽貨物で寿司が屋からイベント会場へ直行。そこは天国へ一番近いか?

とはいえ仕出し弁当の仕事は、急に依頼が入ることも多く、受注にもムラが出やすいというデメリットがあることを留意しなければなりません。例えば、よくある人気メニューのひとつに「握り寿司」があります。握り寿司のネタは生ものですから、突然仕出しのために在庫を常時用意しておくことはできません。そこで、ほとんどのケータリング業者は、近くの寿司店に作ってもらった握り寿司を、依頼先にそのまま流す外注方式を採用しているのです。この方式の場合、軽貨物運送屋へは、仕出し業者から「○○の寿司屋で大きな寿司桶を1個預かって、そのまま会社の会議室へ直送してくれ」といった依頼が来るのです。届け先はオフィスやイベント会場など様々になりですが、そのうちのひとつに葬儀場ということもあります。これこそが「天国に一番近い弁当配達」(笑)ということです。

夏はお金をもらって避暑地でリゾート気分♪

毎年、学校が夏休みに入る前になると、ある学校からいつも必ず同じ依頼が入ります。その軽貨物運送への「運送依頼」というのが、ほとんど「遊び」ではないか?と思うような内容なのです。もちろん仕事ですよ!

軽貨物運送業は避暑地の合宿所へ運ぶのが仕事

その学校、中学校ですが、毎年の学校行事で林間学校をします。場所も決まっていて、毎年群馬県の片品村から尾瀬に行くのです。軽貨物運送業の仕事に関わる部分というのは、そこで使うキャンプファイヤーの資材や、出し物で使う大道具・小道具などの物品、それから放送機材などです。これを学校で積んで、尾瀬にある林間学校の宿まで配達するというものです。よく考えてみれば、大手の宅配便では断られてしまい、一般貨物の普通トラックでは運賃が高すぎてしまうような荷物です。まさに軽貨物運送業がぴったりという訳で、要するに、お金をもらって片品村まで配達し、届け先の合宿所に荷物を降ろしたらお仕事はおしまい。仕事が終わったあとは、東京の喧騒を離れ、涼しいリゾート地の尾瀬で避暑を満喫するだけになるというわけです。

フライヤーを作ってDMを送り営業電話を掛ける

さらに、この仕事が美味しいのは、尾瀬から学校までの帰りの持ち帰り配達までがセットだということです。そこでもし仕事が立て込んでいなければ、帰りまでの間、尾瀬の少し離れたところで滞在することにしています。相手は学校ですからなんといっても運賃を取りっぱぐれる不安もありません。こんなときには「俺はサラリーマンにならなくて良かったぁ!」と思わず叫んでしまいます(笑)。私はこの案件があったことから、もしや他の学校にも林間学校があるのではないか?と考えて、フライヤーを作って他校へダイレクトメールを送付し、営業電話を掛けてみました。そうすると、なんと翌年から別の学校も仕事を依頼してきました。チラシには、実際の配達時の荷台積載写真を掲載していたので、一発でイメージが伝って大きな反響に結びつきました。

軽貨物運送の同業が誰も知らない需要

東京や一都三県の学校では、林間学校に長野県、新潟県、福島県、山形県といったところへ行くところが多く、この場合の運賃はだいたい片道3万~8万円位でした。もちろん帰りの分も頼まれれば往復ですから、売上は倍になります。なお、軽貨物運送の同業に学校の仕事の話をすると驚きます。だれも知らない需要だからです。このように眠っているニーズはまだまだあるものだと痛感しますね。

営業所へ荷物を持ち込めば運賃は安くなるか?

結論からいうと、来訪を希望するお客様は軽貨物運送をご利用くださるお客様全体からすると、ごくごく少数ですから軽運送業を始めるには店舗のような営業所はなしでも十分なのです。自宅での開業でOKですし、むしろぴったりなビジネスといえるでしょう。

荷物が小さくて軽いからラクラク

軽貨物運送業の実際としては、荷主であるお客様と約束した時間に荷物を届けるという「運転」に関わる業務の他にも、荷主様の荷物を「積む」「運ぶ」「降ろす」というそれぞれの段階も、とても大切な仕事です。例えば、軽貨物の独立希望者のなかには「運転するのは大丈夫だけど、荷物の積み降ろしは腰がちょっと・・・」と言って、躊躇する年配の方とか女性の人がまれにいらっしゃいます。しかし、これも軽貨物自動車運送業ならば、運ぶための自動車がそもそも小さいので、「積んだり」「運んだり」「降ろしたり」する作業が、いちいち荷台に乗ったり降りたりする必要がある普通トラックに比べれば楽なのは間違いないです。なぜなら軽貨物のクルマに積める荷物の数や重さには、おのずとそれなりの限界があるからです。大きめの荷物といってもリアゲートを上げれば手が届く大きさですから、大型トラックのように長尺物やクレーンで積み下ろしするものを積載するようなことはありませんし、だいたい大きすぎるとか、重すぎたりする荷物ならば、そもそも軽貨物自動車の荷室には積めず、荷主さんも一般貨物の運送会社へ行きますから、荷物の大きさや重さもおのずと決まってくるということです。

カーナビに届け先の住所を設定すればOK

ときどき、自動車の運転に慣れないという人のなかに「道路をよく知らないから」とか、「クルマで走りながら、届け先を探すのは無理」などといって不安を口にする人もいますが、12世紀の現代は、もうカーナビの時代ですからまったく心配要りません。大丈夫です。荷物の伝票を見て、ナビに届け先の住所を画面タッチで入力して設定すれば、あとはナビが荷物の届け先へと誘導してくれますから、後はあなたがクルマを走らせて目的地に向かうだけでOKです。だいたい私たちがプロといっても、すべての道や場所を知っているわけではないのです。いい時代になりました。

人つき合いが下手な人でもOKです

軽貨物運送業の仕事場は運転室です。個室です。ですから、荷物を運んでで走っている間は、自分ひとりきりで運転席にいる時間です。暑い真夏でも寒い真冬でも、エアコンをつけて窓ガラスは閉めて走ります。そんな毎日が、運転席で自分ひとりマイペースで過ごすことができる仕事が軽貨物運送です。ですから、人づき合いの苦手な人でも仕事に支障がでることはありません。自分の働きたいだけ働けばいいのです。

軽トラックの運送ビジネスは自宅開業にぴったりな仕事です!

軽運送業は、基本無店舗だし在庫も無しでいける一番身近なサービス業だということは、分かっていただけたでしょうか?ガッテンガッテン!

やっぱり営業所とか店舗とかを用意した方がいい?

それなのに、いまでも時たま「もしかしたら、来店したいというお客様がいるかもしれないから、やっぱり営業所とか店舗とかを用意した方がいいんじゃないでしょうか?」と質問されることがありますね。それに対して、私がいつも答える内容というのは、「お客様は来ません」というものです。

軽貨物運送は携帯電話と転送電話があれば大丈夫

よく考えてみてください。大手宅配便以外で、軽トラックに載せる荷物を運ぶ軽貨物なのですから、お客様は宅配便に頼みたかったらコンビニへ行くし、大きな一般貨物のトラックが必要なのは、せいぜい引越しのときくらいです。あとは、イケアとかホームセンターで大きな買い物をしたようなときになってはじめて「自分で運べない荷物を運んで欲しい」という需要が生まれるのです。だから、軽貨物運送業は携帯電話を持ちながら、普段は一般電話を転送することで、充分に対応が可能なんです。これでお分かりいただけましたでしょうか。
 

軽貨物運送業の実際は自分の方で荷物を引取りに行く

つまり、軽貨物運送業の実際というのは、お客様が運んで欲しい荷物の置いてある指定する場所へ、業者の自分の方で荷物を引取りにお伺いして、その荷物を梱包を確認してから軽貨物車に載せて、きちんと運賃をいただいて(ここ重要)、それからお客様あるいは荷主さんが指定したお届け先へ向かって走っていって配達して完了する。という具合なんです。むしろ、問題というか心配になるのは、荷主が荷物を「持ち込みたい」と言って、来訪しようとする場合ということです。

お客様の代わりに走って届けるのが軽貨物運送業

確かにこういう場合はあります。だからこそ、これから開業する初めての未経験者の場合は、こうした場合を気にして営業所が必要では?と悩んでしまう訳ですが、「急いでほしい」とか「自分の仕事が忙しいから代わって届けてもらいたい」というお客様のご希望で、お客様の代わりに走って届けるのが軽貨物運送業なのです。お客様である荷主自身が忙しい訳ですから、いちいち営業所に来訪したがる人はほとんど皆無に等しいのは簡単に想像できるでしょう。

軽貨物運送業に自動車(トラック)は初年度登録から3年以内の車令制限はありますか?

かつての旧運輸省(現在の国土交通省)は、トラック等を使用する貨物運送事業全般に対して、「初年度登録から3年以内の車に限って営業ナンバーの付与を認める」(新車として登録してナンバープレートが付いてから3年以内)という「車令制限」を設定していました。つまり、一般のクルマに比べて走行頻度の高い営業車両に「古すぎる車を使用するのは認めない」と中古車に一定の制限を課していたのです。

軽貨物運送業の新規開業で一番お金が掛かるのが車両コスト

しかし、自動車技術の発達による性能の向上と規制緩和が進んだおかげで、軽運送業で使用する軽貨物自動車に関しても、車令制限は撤廃されました。したがって、登録上の制限から無理にFCへ入会する方法でなく、100%自分の収入になる自己開業を選びたい人でも中古車で十分に始められるようになったのです。軽貨物運送業を新規に開業する場合に、最もお金が掛かるのは車両コストです。その一番お金が掛かるところを格安の中古車で安く済ませることができれば、余裕資金が残りますのでそれを運転資金に回せば、金銭的に余裕ができるばかりか精神的な余裕もできて一挙両得という訳です。このように、一時的な目先の損得だけでなく、中長期的なプラスを考えて行動することが経営者に求められることです。

事務所や営業所なんてなくてもいい

軽貨物運送業では、お客様の求めに応じて、お客様の代わりに荷物を運送(配達)するサービス業ですから、商品を仕入れることがありませんし、在庫を置いておくこともありません。また、荷物を出発地から配達地に運ぶ仕事ですから、利用するのは公道でサービスを行う拠点だとか商品を置いておくスペースを用意する必要もないのです。これがもし、どこかにお店を借りるということになると、保証金や礼金を用意しなくてはなりませんし、毎月の家賃はもちろん水道光熱費なども負担することになります。これが無店舗でもできるのですからそのコスト負担の差は大きいのです。

配達受付の電話担当ぐらい必要?

このように軽貨物自動車を使う運送業では、その事業規模から「来客を想定して店舗スタッフを配置する」といったことはしなくていいのです。実際に走って荷物を届けるスタッフ以外で人件費を払うことはコスト以外の何ものでもありません。しかし、配達受付の電話担当ぐらい必要ではないか?と考える人もいるでしょう。でも、わざわざスタッフを雇って電話番をさせなくても大丈夫です。一般電話の番号を代表番号にしておき出先の携帯電話へ転送したり、直接受注専用の携帯電話番号を公開する人もいます。要は、お客様からの連絡が繋がればいいのです。これで電話番にかかる人件費もゼロにできます。

軽運送業の資格は普通自動車免許だけで十分

軽運送業はなぜ成立するのか?なぜ意外なほど儲かるのか!これまで書いてきた記事で少しは見えてきたのではないかと思います。では、次にどうしたら軽貨物運送業の商売を始められるのか?について説明しす。

18歳人口のうち7割近くが普通運転免許を持っている

社会にたくさんある様々な資格のうち、一番多くの人が持っている資格あるいは免許のが、クルマを運転する普通自動車運転免許(普免)です。18歳以上で取得可能となる国民のうち7割近くが普通運転免許を持っているのだとか!近所のおばちゃんだって、若い女子大生だって、地方に住むお年寄りだって持っていますので、すでに”国民全員運転免許時代”と言われているのも頷けるというものです。全国どこにでも主婦がヴィッツやフィット、マーチで買い物に出かける姿が見られます。軽貨物運送業で使う軽自動車は、軽貨物車といってそれらの車より更にひと回り小さいクルマなのです。

軽運送業はだれでも出来る万人向きの仕事

軽貨物運送業は、誰でも運転できる小さな軽自動車が唯一の商売道具といえます。しかも、運転するのに必要な運転免許はすでに持っているわけですから、その運転免許が商売開始の即戦力になってくれるというわけです。つまり、新しい資格取得を目指す時間だとか労力などはまったく不要というわけで、軽運送業はだれでも出来る万人向き、誰にでも向いている仕事だといえるでしょう。

軽運送業者になれた!おまけに軽は運転がラク

輊トラックは、車幅や全長が普通車に比べて短い分、狭い道での対向車とのすれ違いとか、路地でのターンなど運転操作がぐんと楽ですいすい進みます。仕事柄から、届け先へ到着したらクルマを停めるのが条件ですが、大きい車よりも小さい車の方が停めておく場所を探すにも困りません。またそれに車を停める定位置ヘハンドルを切るのもラクラクです。だから誰でも簡単でOKです。

中古の軽貨物自動車で格安開業を目指そう

軽運送業のビジネスでは、フランチャイズを展開している会社がよく知られています。少し事情を知った人だと、軽貨物車の新車を買わなければ新規参入できない業界だと考えている人もいるようですが、結論からいうと、貨物軽自動車運送業経営届出をして営業ナンバーを取得するにあたっては、新車の購入というのは開業申請者に対して国土交通大臣が黒ナンバーを与えるかどうかの条件ではありません。フランチャイズ入会方式で新規開業する場合に、ただFC本部の都合で新車開業のみとされているだけなのです。したがってFCに入会せず自己開業をするならば、中古車でも問題なく開業が可能です。中古車でも立派に営業ナンバーが取得できるのです。

たとえ亠運賃が100倍でも頼む荷主はいる!

軽貨物運送業者にとって、お客様つまり発注者である荷主というのは、トラブルが起きたときに最悪のケースを想定し、直納でかかる運賃との金額をテンビンにかけて考えます。すると、荷主からみて顧客をこれ以上怒らせたらまずいとなりますから、いくら運賃がかかってもかまわないから何とかしたい!というニーズが発生するのです。

必死な荷物は、運賃が高くても早く顧客の指定先に届けたい

このように”必死な荷物”のケースにあたる場合には、たとえ運賃が高かったとしてても、いち早く顧客の指定先に届けることによってトラブルを鎮めたいという切迫した事情の方が強いので、依頼者は荷物1個当たり換算での運賃コストなどを理由に断りはしないのです。例えば、宅配便なら1000円程度の運賃で送れる荷物が、軽貨物運送が直行で走って届ける場合だと10万円と約100倍もの運賃です!それでも、法人客の担当者は「お願いします」と言い出します。なぜなら、彼らにはそれ以上に解決すべきトラブルを抱えているからで、積載効率が悪くて高い運賃を承知の上であえて依頼するお客さんがいる本当の理由はこれなのです。日本の商慣行として、受注した側には「納期を厳守しなければならない」「信用や将来の取引見込みを重視する」という傾向があります。この商慣行を破っては取引先から干されてしまう。それを嫌うのです。

高速道路を長距離走る軽トラック運送業の謎を明かしましょう

軽貨物運送業に転がり込んでくる訳あり荷物の正体について、少し事情が見えてきたかと思いますが、例えば、クロネコヤマトの10トントラックが高速道路を走っているのをよく見かけることは皆さんもあるでしょう。しかし家に配達に来るクロネコヤマトの小さい方のトラックは高速では見かけません。しかし赤帽をはじめ街中で見かける軽トラックは、なぜか高速をスイスイ走っています。ヤマト運輸の小さい方のトラックは高速を走っていないのに、軽トラックの運送業は高速道路で見かける。どうして?と疑問に思った人も多いでしょう。例えば、東京の自宅から大阪の親戚の家まで、荷物を宅配便で運賃1個700円程度で運んでもらうことはよくあります。これと同じように東京から大阪まで軽トラックの軽貨物運送業に頼むとどうなるでしょうか?
 東京から大阪までの走行距離は約500km。軽トラックの燃費が1リッター当たり10キロ走って往復で100リットルとすれば、約1万円のガソリン代がかかります。この他に往復の高速料金が約1万7000円かかります。つまり、軽トラで大阪まで行って東京へ帰ってくるだけで、人件費以外に約2万7000円のコストがかかるわけです。従って軽貨物の運送屋が東京~大阪間を配達する仕事は1個1000円では成り立ちませんが、しかし東名高速道路で軽トラックを見かけるのも事実で、ということは、宅配便よりもはるかに高い運賃を承知の上で、軽運送業を使いたい顧客がいるということです。それが高速道路をかっ飛んで走るあの軽トラックがその証しなのです。

顧客トラブルへの対応は軽貨物運送での直送が一番!

ビジネスの現場では、どんなにしっかりした仕組みを構築していても、マイナーな顧客トラブルは発生してしまうものです。それは、同じ商品・サービスを販売側と購入側が正反対の立場から見ているわけですから、たとえ同じ日本語を話す日本人であっても、イメージしている期待が異なるからです。

いざトラブルが発生してしまったときには、緊急対応が一番の最善策

もしトラブルが発生してしまった場合には、企業は緊急対応を迫られることになりますが、このトラブルを解決するには、改めて直接完全品をお届けするのが最善策です。こういう場合に、小回りが利き非常にスピーディな軽貨物運送業が最適なのです。また、こうしたケース以外にもさまざまな事例がありますけれども、共通点はやはり時間上の制約を含めて「宅配便では送れない何らか理由があること」なんです!さらに加えて「ほかに方法がなくて困っている!」ということです。

宅配便でない直行、直送、直納便によって、納入所要時間(走行時間)を短縮する

 ほとんどの場合で、仕事を受注した側がトラブルに追いつめられている状態で、もし早めにこのトラブルを解決しなければ、発注元である得意先や顧客からのクレームや苦情を呼ぶことになるでしょう。そのまま放置すればさらなる重大事態を引き起こし責任問題が発生してしまうこと必定です。それは、下請業者が納期を守れず、取引先工場の製造ラインを止めてしまうようなことになったら、大騒動になることは間違いありません。取引先からはペナルティーや取引停止にされても仕方のないところです。よくあるメーカの下請業者などの失敗パターンを挙げてみますと、

・自社への納入業者からの材料搬入が遅れた
・製造ラインがこわれて納期が過ぎた
・発注ミスに気づいたが、もう遅くて手遅れになってしまっている

こういったトラブルが発生すると「トラブルで失われた時間を取り戻さなければいけない、という切羽詰まったニーズ」が発生します。しかしながら製造時間を短縮して時間を取り戻すことには限界があります。なぜならば、ただでさえトラブルになっていて失敗が許されない状態に加えて、短時間で製造したりすると粗悪品が出来上がることに繋がるからです。そうすると、あとは宅配便でない直行、直送、直納便によって、納入所要時間(走行時間)を短縮するしかないことになります。こうしてメーカの下請業者は、とにかく一番早く届けられる方法を選ぶことに成り、「やむを得ずだが、軽貨物運送業者に頼もう」とい考えるのです。

宅配便で送れない荷物は標準化された基準に合致しない

軽貨物運送業に持ち込まれる荷物にはどんなものがあるのでしょうか?普通ならコンビニでも頼める宅配便を利用しそうなものです。それが出来ないのだから、できない事情が色々とありそうです。

お客様が宅配便で「申し訳ありませんが運べません」と断られる

 まず「宅配便で送れない」という荷物は、宅配便の大手企業が設定している標準化された荷物の基準サイズに合致しないことが多いのです。ですから、普通では送りにくい荷物といえるでしょう。お客様が宅配便の受付で「申し訳ありませんが運べません」と断られ、頼ってくるのが軽貨物運送ということです。こうした荷物はいくつかに分類ができます。

宅配便のように混載ができないと軽貨物の出番

まず、構造上の理由で梱包しづらい荷物があります。大型の建築模型などデリケートなものです。粉状が袋づめされている荷物も破れる可能性がありますので、宅配便のように他のお客様の荷物と混ぜて運ぶ「混載」ができません。
つぎに、宅配便には重量制限もあります。1個250キロの金型や1台300キロオーバーの自販機などは、仮に1個口でも重すぎるため宅配便で送れません。他に、熱を持つラミネートされた食品パッケージも、他の荷物を傷める恐れがあるので混載できません。こうした荷物に需要があるのは想像できますね?

宅配便で間に合わない軽貨物利用

もうひとつ軽貨物を利用していただける大きな理由は「宅配便で間に合わない」という状況です。こういうことは意外とたくさんあります。

・納期がぎりぎりの場合
・宅配便の集荷締め切り時問を過ぎた荷物
・宅配便で送りにくい事情がある荷物
・宅配便約款の保険金額を超える荷物
・誤配達(届け先を間違えて、正しい届け先へ再配達しなければならない)
・積み残し(荷物の重量オーバーで全部積めなかった)
・積み忘れ出発(定期便を追いかけて配達なければならない)
・追加発注(押し込み販売によるコンビニやスーパーへの納入)
・時間が制限される場合でかつ届け先が多すぎる
・ユーザーから指摘された発注もれや配送もれ(営業担当者がクレーム対応で焦っている場合)
・梱包がうまくできない持ち主の荷物
・システムや通信復旧に必要な物品(特にATM、金融機関系オンライン関連・電話局での交換機故障など緊急事態)
・流通システム変更直後のトラブルフォロー

1回1車の運送行為において軽トラックなら19個

運送料金が高くてもいいから頼みたいというお客さんは大勢います。それが街で軽運送業の軽トラックを見かける理由です。なぜなら、重大な事情を抱えた理由のあるの荷物ならば話が別だからです。

軽トラックと2トントラックでは何個ずつ積めますか?

1斗缶(18kg入り)を積むのに、軽トラックと2トントラックでは何個ずつ積めますか?運送行為が1回1車の場合において、軽トラックなら19個まで積めます。2トントラックなら111個まで積載可能です。荷主が運送業者に支払う運賃の金額がほぼ同額だとしたら。どちらがお得かは火を見るよりも明らかです。
 軽貨物自動車の積載効率は、その限られたボディサイズが理由でお世辞にもいいとは言えません。したがって「軽トラック運送業の配達料金は安いか?高いか?」と聞かれたら、ほとんどの場合の反応は「高い」「割高である」となってしまいます。基本的に翌日配達の宅配便と比べたらなおさらそうなります。

お客様が軽運送に持ち込んでくる荷物は千差万別

 軽貨物が普通トラック運送業よりも高いというのは、あくまでも1個当たり換算でみた運賃をコストとして考えればの話です。それよりも、1個当たりの運賃コストよりも重視され、最終的に優先される事情とは何でしょうか?と問われたらイメージがわきますでしょうか?それは、ハンデを抱えた荷物が美味しい仕事ということです。つまり、一番簡単な答えは、とにかく急いでいるから今すぐ運んでほしいというものです。分かりますよね?宅配便では明日になってしまうのです。特急便でも午後とかです。そうではなくて「今すぐ」運んで欲しいという事情が「よくあります」。このように、お客様が軽運送に持ち込んでくる荷物は千差万別ですし、それぞれの特性のようなものがあります。

名古屋で起きた軽急便爆破事件を覚えていますか?

愛知県の名古屋市で、2003年に起きた軽急便爆破事件を覚えていらっしゃいますでしょうか?あの事件で火を放った犯人は、軽貨物のFC(フランチャイズ)に加盟して、開業したばかりの新人さんでした。当時の報道によれば、「3ヵ月分の運賃収入として、合計25万円の支払い」をめぐって、FC本部とトラブルになっていたとのことだそうです。

軽貨物FCでは、以前からシステムの問題が指摘されていた

軽貨物運送業では、FCの募集広告やシステムは、以前から問題が指摘され、ネットの掲示板やホームページでもちらほら見られていたところでしたが、この事件はそうした不満が一気に噴出して表面化したものでしょう。軽貨物のFCは、全国に展開されていますので、表面化したのは軽貨物運送業全体の氷山の一角と思われます。

自己開業ならFC加盟金不要、車も10万~30万円の中古軽トラックでOK

未経験でもOKだからと、新人がFC方式に加盟して開業する場合、当初の月収は一般的に15万円~25万円程度といわれています。ここから、FC本部指定の新車を含む軽貨物自動車関係の諸費用ローンが引かれ、FCフランチャイズ費用が控除されるのですから、実際の収入はさらに減るのが現実といえます。ここではFCに頼らない「自己開業」を中心に述べます。自己開業ならFCへの加盟金も不要、だた唯一必要な商売道具の車も10万~30万円の中古軽トラックでいいのですから、わざわざリスクを背負ってスタートしたりせず、軽貨物運送業が開業できます。

フランチャイズ加盟について

脱サラ、独立して、貨物軽自動車運送事業を始める方法として、個人で始めるのではなく、フランチャイズに加盟する、という選択もあります。

 

具体的に書きましょう。

全国軽自動車運送連合(通称・全軽連)という、会員7千人を擁するフランチャイズでは、まずそのフランチャイズ会員になるのに、初期費用として、56万5千円を払う必要があります。内訳は、入会金・50万円、諸費用・6万5千円(内訳/互助会費・年間5千円/取引先倒産保障制度・年間2万円/積載貨物保障制度・年間2万円/配送業務貨物セット~台車、名刺、ゴム印、領収書、請求書、懐中電灯、配送プレート・開業時2万円)。

それ以外に、月会費・1万5238円を支払います。

それに対し、フランチャイズ運営側がしてくれるのは、荷主となる企業への営業と、そこで得られた契約の、会員への紹介です。一度、紹介してもらい契約すれば、それは直接契約で、その後の運送料の支払いは荷主の企業と会員の間で直接なされます。

つまり、会員は初期費用と月会費以外は、仕事をした分がすべて自分の収益となるわけです。

また、運送業のノウハウの教育も行ってくれます。

オプショナル料金となりますが、開業の手続き、つまり貨物軽自動車運送事業届出などの手続きもやってくれます。

同じフランチャイズでも、在庫を抱えがちなコンビニ、料理の技術者の必要な飲食店と違い、必要なのは運転免許証と軽自動車だけですから、フランチャイズ・ビジネスとしてはリスクが少ないと言えるでしょう。

 

しかし、フランチャイズ・ビジネスなりの危険性もある事を忘れてはいけません。そもそも基本的にフランチャイズ・ビジネスと言うのは、「本部が看板とノウハウを加盟会員に提供し、リスクは加盟会員が負う」というものなのです。実際にフランチャイズ本部が実働してくれるわけではないのです。本部は加盟料、保証金、ロイヤリティーで儲かります。してくれるのは宣伝、営業、ブランド力向上と維持、会員教育のみです。他業種も含めて、会員へのノルマの締め付け、統制が厳しい場合もあると言います。

 

自分がどう働くかでうまく利用できる点が、フランチャイズ・ビジネスのいい所です。逆に言えば、その自分次第という点で、貨物軽自動車運送事業の場合、営業、宣伝力を自分が持っていれば、あるいは自信があれば、フランチャイズに頼る必要はないのです。